CD管をリフォームで使えると思っていると、後から壁をやり直す羽目になります。

CD管とは「Combined Duct(コンバインダクト)」の略で、合成樹脂製の可とう電線管の一種です。 電力ケーブル(VVFケーブルや光ケーブルなど)をコンクリートの中に埋め込む際に、電線を保護するためのホース状の管として使われます。
参考)CD管の意味・解説・呼称
最大の特徴は、オレンジ色のみで製造されている点です。 これは他の電線管(PF管など)と一目で区別できるよう、業界全体で統一されています。色の統一は、誤った場所への施工を防ぐための実用的な工夫です。
参考)CD管とPF管の違い。
波形(コルゲート状)の構造になっているため曲げやすく、カッターやナイフで簡単に切断できる施工性の高さも特長です。 軽量かつ安価であることから、コンクリート打設前の先行配管として住宅建設で広く使われています。
参考)CD管とは?PF管との違いや、特徴、メリット・デメリットにつ…
つまりCD管は「コンクリートの中に埋める専用の電線の通り道」だと覚えておけばOKです。
CD管とPF管は見た目が似ていますが、使える場所に決定的な差があります。これが条件です。
最大の違いは自己消火性の有無です。 PF管(Plastic Flexible conduit)は自己消火性と耐候性を両方持っているため、屋内の隠ぺい部・露出配管・屋外でも使用できます。一方のCD管は自己消火性がなく、万が一火花が当たると燃え広がる恐れがあるため、コンクリート埋設のみに限定されています。
参考)ペアで覚える建築士 No.75(CD管・PF管) : TAC…
| 比較項目 | CD管 | PF管 |
|---|---|---|
| 色 | オレンジのみ | ベージュ・ホワイト・ブラックなど |
| 自己消火性 | ❌ なし | ✅ あり |
| 耐候性 | ❌ 低い | ✅ あり |
| 使用場所 | コンクリート埋設専用 | 露出・隠ぺい・屋外OK |
| 価格 | 安価 | CD管より高い |
「CD管はConcrete(コンクリート)埋設専用」のCと覚えると混乱しません。 屋外に露出したままCD管を使うと、紫外線や雨でボロボロに劣化してしまいます。 リフォームの現場で既存のオレンジ管を見つけたら、それはコンクリート内に埋まっている管だと理解してください。
サイズ選びを間違えると、後から電線が通らないという事態になります。痛いですね。
将来的にLANケーブルを通す予定がある場合は、内径22mm以上のサイズが推奨されています。 例えば内径16mmの管では、LANケーブル(直径約6mm前後)が通らないケースがあります。はがきの横幅(約14.8cm)分の配管でも、内径が小さければ意味がありません。
参考)【新築・リフォーム必見】LAN配線が露出しないために!絶対知…
新築やリフォームで先行配管する場合は、「今使わなくても将来のために太めを選ぶ」のが鉄則です。 管の中に余裕があればケーブルを追加したり入れ替えたりが格段に楽になります。これは使えそうです。
参考)CD管−新築時やリフォーム時には先行して設置すべき部材です
配管の曲げ半径も重要で、管内径の6倍以上を標準にゆるやかに配管することが推奨されています。 急に曲げるとケーブルの引き込みが困難になるためです。
露出配管に使えないCD管ですが、条件次第では例外的な使い方もあります。意外ですね。
【メリット】
CD管の主なメリットは、コスト面と施工性の高さです。 PF管に比べて安価であり、軽量で加工しやすいため、コンクリート打設前の先行配管に向いています。新築住宅の基礎・壁・天井スラブ内に事前に通しておくことで、竣工後に電線を引き込む手間を大幅に削減できます。
参考)CD管とは?電気配管の落とし穴とその真実を徹底解説! - 技…
【注意点】
「ケーブルの保護管」として扱う場合に限り、露出配管もできるという解釈があります。 ただしこれはグレーゾーンの運用で、電線管扱いではない前提が必要です。リフォームで安易にCD管を壁内に使うのは避けるべきです。壁の中(隠ぺい部)への使用は、難燃性が求められる場所ではPF管を選ぶのが原則です。
参考)https://techabe.com/re_cd.htm
リフォームの際に既存のCD管を再利用する場合は、管が破損していないか、引き込みに障害がないかを事前に確認することが重要です。コンクリートに埋まっているため、問題が発覚してもやり直しが難しいのが現実です。
参考:CD管の使用条件と法的解釈についての詳細情報
CD管は露出配管していいのか?(電気設備の解説サイト)
実は、CD管の本当の価値はリフォーム後にこそ発揮されます。結論はここです。
新築時にCD管を先行配管しておくと、リフォーム時に壁を壊さずにケーブルを引き直せます。 LAN配線や光ケーブルの引き込みを後日行う場合でも、あらかじめ管が通っていれば電気工事士に依頼してケーブルを通すだけで完結します。壁を開口しないため、クロスや内装を傷めずに済みます。
費用面では、先行配管なしで後からLAN配線を壁内に通す工事は1か所あたり1〜3万円前後の追加コストがかかるケースもあります。 一方、新築時にCD管を先行配管するコストは材料費が数百円〜数千円程度に収まることが多く、長期的なコストパフォーマンスに優れています。
参考)LANケーブルの壁内配線とは?作業手順や料金相場とあわせて解…
先行配管は「将来への投資」です。建築段階での追加費用はわずかでも、10年後のリフォーム時に壁を壊さずにすむ価値は計り知れません。 新築計画中であれば、設計段階で電気工事士や施工業者にCD管の先行配管を相談するのがおすすめです。
参考:新築時のCD管先行配管の考え方
CD管−新築時やリフォーム時には先行して設置すべき部材(LAN工事の解説)
参考:合成樹脂製可とう電線管の規格・種類について
CD管の意味・解説(Panasonic DENZAI TERASU)
| サイズ名 | 内径の目安 | 主な用途 |
|---|---|---|
| VE14 | 約14mm | 細い電線1〜2本 |
| VE16 | 約16mm | 一般的な屋内配線 |
| VE22 | 約22mm | 複数本の電線まとめ |
| VE28 | 約28mm | 幹線・動力配線 |
| VE36 | 約36mm | 大容量設備向け |

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