IVケーブルとは何か種類・用途・工事の基本

IVケーブルとは何か、その種類や用途、リフォーム時の注意点まで徹底解説。知らずに工事すると違法になるケースも?正しい知識で安全なリフォームを実現しましょう。

IVケーブルとは:種類・用途・工事の基本

実は、IVケーブルを天井裏に直接転がして配線すると、電気設備技術基準違反になります。


この記事のポイント
IVケーブルの正体

IVとは「Indoor PVC(屋内用ビニル絶縁電線)」の略。600V以下の屋内配線で広く使われる電線の基本形です。

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リフォームとの関係

リフォーム時の電気工事でよく登場するIVケーブル。用途を間違えると法的リスクや火災リスクにつながります。

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知らないと損する注意点

IVケーブルには「露出配線禁止」「屋外使用不可」など、リフォームで見落としがちなルールが複数あります。


IVケーブルとは何か:正式名称と基本的な構造


IVケーブルとは、「Indoor PVC insulated wire(屋内用ポリ塩化ビニル絶縁電線)」の略称で、日本工業規格 JIS C 3307 で定められた屋内電気配線用の電線です 。構造はシンプルで、銅線(単線または撚り線)をポリ塩化ビニル(PVC)で1層だけ覆ったものです 。


参考)600Vビニル絶縁電線 - Wikipedia


ケーブルとの違いを一言で言うなら、IVは「絶縁体が1重」、VVFなどのケーブルは「外側にシース(保護被覆)が2重についている」という点です 。この違いが、使える場所・使えない場所を大きく左右します。つまり構造の違い=使用ルールの違いということですね。


参考)【知識】絶縁電線(IV線)は露出配線禁止?接地線(アース)は…


絶縁体の最高許容温度は60℃で、600V以下の低圧回路に対応しています 。電気工事の現場では屋内配線の定番として、照明・コンセント・スイッチの渡り線、接地(アース)線など幅広く使われています 。これは使えそうです。


参考)IV線とは?HIV・VVFとの違い、許容電流、サイズ、用途な…


項目 IVケーブル VVFケーブル HIVケーブル
正式名称 600Vビニル絶縁電線 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形 600V二種ビニル絶縁電線
構造 絶縁体のみ(1重) 絶縁体+外装シース(2重) 絶縁体のみ(耐熱タイプ)
許容温度 60℃ 60℃ 75℃
主な用途 盤内配線・接地線・渡り線 住宅の屋内幹線配線 高温環境の屋内配線
露出配線 原則禁止 条件付きで可 原則禁止


IVケーブルの種類とサイズ:リフォームで選ぶ基準

IVケーブルはサイズ(断面積)によって許容電流が大きく変わります。よく使われる代表的なサイズと許容電流(周囲温度30℃の条件)は以下のとおりです 。


参考)KIV・IV電線の概要・用途と許容電流


    >1.25 SQ:19A / 細めで制御回路向け
    >2 SQ:27A / 一般的な照明・コンセント回路
    >5.5 SQ:49A / エアコンなど比較的大きな負荷向け
    >14 SQ:88A / 動力回路・幹線クラス
    >38 SQ:162A / 大規模設備向け


リフォーム現場で最もよく登場するのは2 SQと5.5 SQです。2 SQは照明やコンセントの渡り線・接地線として、5.5 SQはエアコン専用回路の接地線などに使われます 。サイズ選びが基本です。



許容電流を超えたサイズの小さい電線を使うと、電線自体が過熱して火災の原因になります。リフォームの際に「前からあった電線をそのまま流用する」という判断は、この観点から非常に危険です。電線の太さは必ず設計電流に合わせて確認しましょう 。


参考)電線の種類と用途を電気工事士が解説|見た目は同じでも違う?間…


IVケーブルの使用禁止ルール:リフォームで見落としがちな法的注意点

リフォームを検討している人が特に見落としがちなのが、IVケーブルの「露出配線禁止」ルールです 。IV電線には外側を守るシース(保護被覆)がないため、電線管・金属ダクト・レースウェイなどに収めずにむき出しのまま配線することは、電気設備技術基準 第156条で定められた施工方法の対象外となります 。


参考)IV電線・HIV電線


同じ理由で、天井裏にIV線を「転がし配線」(そのまま這わせること)するのも禁止です 。これは意外ですね。VVFケーブルなら天井裏転がし配線が認められているケースがありますが、IVは構造上それができません。


参考)電気工事に関する初歩的な質問です。IV線は金属管に収めなけれ…


ただし例外があります。接地線(アース線)として使うIV線は、転がし配線・ケーブルラック内の直接配線が認められています 。天井裏に緑色のIV線が直接這っているのを見たことがある人もいると思いますが、それは接地線として法的に認められた施工です 。接地線だけは例外です。



参考:IV線の露出配線ルールと接地線の例外についての詳しい解説
【知識】絶縁電線(IV線)は露出配線禁止?接地線(アース)は例外?根拠を基に解説! – 電気工事ノウハウ大全集


IVケーブルと屋外使用:リフォームで屋外配線を検討する際の落とし穴

「屋内用」という名前のとおり、IVケーブルは屋外での使用は基本的に想定されていません 。リフォームでガレージや外構に電気を引き延ばす工事を考えた場合、誤ってIVケーブルをそのまま屋外に延長するのは非常に危険です。


参考)電気工事で使う部材【電線】


屋外ではIVの絶縁体が直射日光・雨・気温変化にさらされるため、経年劣化が急速に進み、絶縁不良→地絡(漏電)→感電・火災のリスクが生じます 。屋外への配線には、屋外用のVCTケーブルやCV・CVTケーブルを選ぶ必要があります。これは必須です。


参考)屋外に配線するときの注意点やおすすめの電線保護材を紹介


もし屋外配線にIVをどうしても使う場合は、耐候性・難燃性の電線保護材(金属管・耐候性PF管など)に完全に収めることが条件になります 。半端な対策では後々の劣化リスクが残ります。リフォーム業者に依頼する際は、屋内用か屋外用か、必ず使用ケーブルの種類を確認するようにしましょう。



参考:屋外配線における電線保護材の選び方
屋外に配線するときの注意点やおすすめの電線保護材を紹介 | パンドウイット

IVケーブルの価格と材料費:知っておくと得するリフォーム見積もりの読み方

IVケーブルの材料費は、銅の市場価格に連動して大きく変動します。一般財団法人経済調査会の調べによると、住宅配線用IVケーブル(600V単線2.0mm)は2021年5月時点で1メートルあたり約39.7円と、その年の年初から約4割も上昇しました 。これは痛いですね。


参考)この動産に注目! — 銅電線 —お知らせ&コラム|動産Val…


この価格変動はリフォームの見積もりにも直接影響します。電線材料費は一見地味な項目ですが、配線が長くなる大規模リフォームでは数万円単位の差になることもあります。銅価格が上昇傾向にある時期は、早めに工事を確定させた方がコスト面で有利です。


また、電線の設計上の耐用年数は絶縁体への熱的・電気的ストレスの観点から20〜30年が基準とされています 。築20年以上の住宅のリフォームでは、壁内の既存IV線もその耐用年数を超えている可能性があります。リフォームのタイミングで電線の状態も確認してもらうよう業者に依頼するのが賢明です。


参考)https://www.fujiewc.co.jp/wp-content/uploads/2025/05/%E6%8A%80%E8%A1%93%E8%B3%87%E6%96%99.pdf


参考:IV電線の構造・規格・用途について
IV電線・HIV電線 | 構造と規格 – 電気設備の知識と技術


参考:KIV・IV電線の許容電流表
KIV・IV電線の概要・用途と許容電流 – 橋本興産




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