hems導入は元が取れないケースが3割もある
hems(ヘムス)とは「Home Energy Management System」の略で、家庭で使うエネルギーを節約するための管理システムです。家電や電気設備とつないで、電気やガスなどの使用量をモニター画面などで「見える化」したり、家電機器を「自動制御」したりします。
参考)HEMSとは?
家庭内の電力の「頭脳」のような役割を果たすのがhemsです。
参考)【専門家解説】HEMSとは?メリット・デメリットと、高性能住…
hemsには2つの主要機能があります。1つ目は「見える化」で、家中の電気の使用量(消費)、太陽光発電での発電量(創エネ)、蓄電池への充電量(蓄エネ)をリアルタイムで計測し、モニターなどで確認できるようにします。2つ目は「制御」で、蓄電池、給湯器、エアコンなどの家電と連携し、電気料金が安い時間帯に蓄電池に充電したり、使用電力を抑えるよう自動で制御したりします。
情報通信技術(ICT)を活用した、家庭におけるエネルギー管理(省エネ行動)を支援するシステムで、スマートハウスの中核技術として研究開発が進められています。住宅内のエネルギー消費機器をネットワークで接続し、稼動状況やエネルギー消費状況の監視、遠隔操作や自動制御などを可能にします。
参考)「Hems」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞…
hemsを導入すると、電気の無駄遣いを減らし、電気代を大幅に削減できます。エアコンの最適運転で年間15,000~30,000円、待機電力の削減で5,000~10,000円、電力ピークカット(基本料金削減)で10,000~20,000円、合計で年間30,000~60,000円の節約が期待できます。
参考)HEMSの導入費用はいくら? 初期コストと光熱費削減メリット…
5年で15万~30万円の光熱費削減が期待できる計算です。
電気料金が安い夜間に蓄電し、昼間に利用する「ピークシフト」や、電力使用量のムダを見つけることで、ランニングコストを大幅に削減できます。hemsによってエネルギーを効率的に「使う・貯める・創る」管理を行うことで、一次エネルギー消費量の削減を最大限に引き出すことができます。
ただし、断熱性能や機器効率、運用ルールによって効果が左右されるため、導入費用の回収が難しいケースもあります。配線・分電盤・対応機器の買い替えで増額することもあり、初期費用が高くなる点には注意が必要ですね。
参考)【診断つき】HEMS(ヘムス)とは?仕組みやメリット、導入費…
hemsを導入する際の費用は約10~30万円が一般的です。hemsには中心となる機器(データ集約機器、通信装置、制御装置など)と、hems対応住宅分電盤が必要になります。
新築の場合はhems対応の分電盤(スマートコスモマルチ通信型)を指定する必要があります。
使用電力量の計測を行うためのhems対応住宅分電盤は、住宅には必ず設置されますが、その際にhems対応のものを採用することでスムーズにhemsを始めることができます。hemsの中心となる機器は、分電盤で計測した使用電力量データを無線通信で受け取り、それをモニターに表示し、各種家電などに通信で指示を送ります。
補助金を活用すれば実質負担を10万円以下に抑えられるケースもあります。太陽光発電設備、hems、リチウムイオン蓄電池の一体的導入の場合に限り、一律12万円の補助金を受けられる自治体もあります。
参考)地方公共団体における住宅リフォーム支援制度検索サイト(詳細情…
hems機器の導入には、hems本体や対応機器の購入・設置に加え、システムの設定や調整にも専門家の手を借りる必要があり、高額な初期導入コストがかかります。一般的に20万円~50万円程度の初期費用がかかるため、導入前に費用対効果をしっかり検討することが大切です。
参考)HEMS導入に最適な機器は?低コストで実現するソリューション…
スマートハウスとhemsは似ていますが、異なる概念です。スマートハウスは「省エネ・節約」に重きを置いた住宅で、その中でも家電やメーターなどをhemsと呼ばれるシステムなどで管理し、エネルギーの「見える化」と「制御」を行うことが可能な住宅です。
参考)HEMS(ヘムス)!スマートハウスとスマートホームの違い
スマートハウスは「住宅自体」を制御するものです。
スマートハウスではhemsに加えて、太陽光発電機と家庭用蓄電池を追加しています。太陽光によって発電した電気を蓄電することもスマートハウスの特徴です。一方、スマートホームはインターネットに接続し家電をスマホやスマートスピーカーで操作できる住宅で、「便利性・拡張性」が特徴です。
スマートハウスは「電気をつくる・ためる・効率的に使う」を実現する省エネ住宅のことで、hemsはその管理システムの役割を果たします。hemsは家電・設備の自動化やリモート操作ではなく、エネルギー使用の監視と最適化に特化したシステムです。
参考)似てるけど違う?「スマートハウス」と「ZEH(ゼッチ)」の比…
ZEH(ゼッチ)とスマートハウスの違いは、「何を重視するか」という視点の置き方にあります。スマートハウスは「エネルギーを賢く使うこと」に重きを置き、ZEHは「エネルギー消費量を自家発電で全てまかなえること」に重きを置いています。
hemsのデメリットとしてまず挙げられるのが導入コストの高さです。導入するhemsの機器や工事内容によって金額は異なりますが、平均で10万円~30万円ほどの費用がかかります。
参考)HEMSとは?HEMSの仕組みと導入のメリット|でんきナビ|…
機器の寿命も考慮する必要があります。
配線・分電盤・対応機器の買い替えで初期費用が増額し、断熱性能・機器効率・運用ルールで効果が変わるため、導入費用の回収が難しいケースもあります。設備や設置環境などに何かしらの原因があると、期間内に初期費用を回収できないような場合は、早めに原因を見つけて対処する必要があります。
参考)太陽光発電と蓄電池の導入で元が取れない?原因や対策方法を解説…
導入前には、自宅の断熱性能や電気使用量、太陽光発電や蓄電池の有無を確認し、hemsで本当に効果が出るか見極めることが重要ですね。補助金を活用すれば実質負担を大幅に軽減可能ですが、それでも運用次第では期待した省エネ効果が得られないリスクがあることを理解しておきましょう。
リフォームでhemsを導入する場合、太陽光発電や蓄電池と組み合わせることで最大限の省エネ効果を発揮します。太陽光発電や蓄電池と連携することで、停電時にも自動で電力を供給し、最低限の生活を維持できます。
これは防災・非常時対策としても有効です。
hems+太陽光発電の組み合わせで、さらに光熱費削減と補助金活用が可能になります。太陽光発電設備、hems、リチウムイオン蓄電池の一体的導入の場合に限り、補助金の対象となる自治体もあります。
エアコンを自動制御することで、常に快適な室温を保ち、ヒートショックなどのリスクを軽減できるため、健康と快適性の向上にもつながります。リフォームで断熱性能を高めた上でhemsを導入すれば、エネルギー効率がさらに向上し、光熱費削減効果が大きくなります。
導入費用が30万円でも、補助金を活用すれば5年以内に元が取れる計算になります。ただし、機器の選定・配置が適切ではなく効率的に活用できなかった場合は元が取れない可能性があるため、リフォーム会社や専門家に相談して、自宅の環境に最適なシステムを選ぶことが大切です。
参考)太陽光と蓄電池の設置は元が取れない?元を取るためのポイントも…
パナソニックのhems公式サイトでは、hemsの基本的な仕組みや導入方法について詳しく解説されています。
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