あなたはL値だけで壁色を決めると出費が増えます。
L値とは、Lab表色系で色の明るさを表す数値のことです。
参考)L*a*b*表色系(CIE LAB)|エックスライト
数値は0が黒、100が白で、値が大きいほど明るく見えるという考え方です。
参考)https://sikiken.co.jp/old/colors/colors11.html
つまり明るさの指標です。
リフォームでこの知識が役立つのは、壁紙、塗装、床材、キッチン面材の「白っぽさ」や「暗さ」を比較しやすくなるからです。
参考)色差
たとえばL値が80台ならかなり明るい面材、60前後なら中明度、40台なら落ち着いた濃色寄りとイメージしやすくなりますが、これはあくまで明るさの目安にすぎません。
参考)色の数値化/色を数値で表す|Lab値で実現する色定量化
L値だけ覚えておけばOKです。ではありません。
ここで誤解しやすいのが、「L値が近い=同じ色に見える」という思い込みです。
参考)https://www.papalab.co.jp/colormeter/color-difference/
L*は明度だけを表し、色味の情報は持たないため、同じL値でもベージュ、グレー、くすみピンクのように見た目は大きく変わります。
意外ですね。
Lab表色系では、L*に加えてa*とb*を見て初めて色の位置がかなり具体的に分かります。
参考)色の数値化には、表色系を使用します1|色色雑学|楽しく学べる…
a*は赤と緑の方向を示し、プラス側ほど赤み、マイナス側ほど緑みが強くなります。
b*は黄と青の方向を示します。
たとえば同じL*=75でも、a*とb*がどちらも0に近ければグレー寄り、b*が大きくプラスなら黄みがかったアイボリー寄り、a*もプラスなら温かいベージュ寄りに感じやすくなります。
白い壁を選んだつもりなのに、完成後に「少し黄ばんで見える」と感じる失敗は、このa*やb*を確認していないと起こりやすいです。
結論は3値セットです。
色番や商品名だけで決めると、メーカー違いの近似色で印象差が出ることがあります。
参考)建築/建材|製品活用シーン|計測機器|コニカミノルタ
その場面では、カタログ名よりLab値や色差の記載を確認する、という一手のほうがズレを減らしやすいです。
これは使えそうです。
色の基本説明が分かりやすい参考リンクです。Lab表色系のL*・a*・b*の役割を整理できます。
L*a*b*表色系(CIE LAB)|エックスライト
リフォームでとくに厄介なのは、サンプル帳の小片で見た色と、壁一面や床一面に施工した後の色が違って感じやすいことです。
参考)https://jp.toto.com/products/bath/synlamansion/color/
L値が同じでも、光沢、表面の凹凸、照明の色温度、面積効果によって見え方は変わるため、数値どおりに「同じ印象」にはなりません。
参考)11_色彩値 色を数値で表す - Xrite Japan
ここが落とし穴ですね。
参考)特殊な色の測定|色色雑学|楽しく学べる知恵袋|コニカミノルタ
たとえば昼の自然光では明るく見えたグレージュが、夜の電球色では黄みが強く見え、天井照明の反射で壁だけ一段明るく感じることがあります。
色彩値は「指定された環境および条件のもとで」同じに見える考え方だと説明されており、見る条件が変われば印象差が出ても不思議ではありません。
条件合わせが基本です。
だから、ショールームや店舗で1回見ただけで決めるのは危険です。
このリスクを減らすなら、自宅の朝・昼・夜の光でA4以上の大きめサンプルを確認する、という行動が効果的です。
それで大丈夫でしょうか?となる前に、見る時間帯を分けるのが先です。
建材分野での色管理用途が分かる参考リンクです。内外装の色管理に計測機器が使われる背景を確認できます。
建築/建材|製品活用シーン|計測機器|コニカミノルタ
色を比較するときは、L値の差だけでなく、Lab空間での距離を示す色差ΔEを見るのが一般的です。
参考)微妙な色の違い(色差)を伝えることも、測色計は得意です|色色…
ΔEは2色がどれくらい違うかを数値で示すもので、0.0~0.5はほとんど識別できない差、1.0~2.0は近くで比較すると分かる程度、2.0~3.0は並べると明確、3.0以上ははっきり違う色として認識される目安があります。
比較はΔEが原則です。
これは、補修跡や張り替え部分が目立つかどうかを考えるときにかなり重要です。
たとえば壁紙や塗装の一部だけを直す場合、L値が近くてもa*やb*がずれてΔEが3を超えると、住んでいる人の目には「そこだけ違う」と映りやすくなります。
痛いですね。
読者にとってのメリットは明確で、見積もり段階で「近似色で合わせます」だけで終わらせず、色差の考え方を知っているだけで再施工や追加発注のリスクを下げやすくなります。
もし補修前提の工事なら、現物採取や測色計による確認に対応できる業者かを確認する、という一行動が有効です。
色差に注意すれば大丈夫です。
色差の目安が分かりやすい参考リンクです。ΔEの数値ごとの見え方の違いを把握できます。
https://www.papalab.co.jp/colormeter/color-difference/
リフォームでL値を使いこなすコツは、明るさの比較に限定して使うことです。
「部屋を広く見せたいから高L値」「落ち着かせたいから中〜低L値」といった方向づけには向いていますが、最終決定はa*、b*、照明条件、素材感まで含めて行う必要があります。
使い分けが条件です。
実務的には、白系ならL値だけでなくb*のプラス方向を見て黄ばみ感を避ける、グレー系ならa*とb*が0付近かを見てニュートラルさを確認する、という見方が役立ちます。
この見方なら、SNSやカタログで見た理想の内装に近づけやすく、完成後の「思ったより暖色だった」「少し緑っぽい」を減らしやすいです。
つまり見た目の翻訳です。
もうひとつの独自視点として、色選びは単体で正解を探すより、隣り合う面との相対差で考えるほうが失敗しにくいです。
壁のL値が高くても、床や建具との明度差が小さすぎると空間がぼやけ、逆に差が大きすぎると継ぎはぎ感が出ることがありますから、壁・床・建具を並べて比較するのが実践的です。
全体比較なら問題ありません。
最後に、L値は便利ですが万能ではありません。
リフォームに興味がある人ほど「白いほど失敗しない」と考えがちですが、明るい色ほど照明や黄みの影響を受けやすいので、L値だけで即決するほうが、むしろ手戻りや買い直しの出費につながりやすいです。
どういうことでしょうか?と思ったら、L*は明るさ、a*とb*は色味、この3つをセットで見るところから始めれば十分です。
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