「Z-Wave対応機器は、国内外メーカー混在でもそのまま繋がります。」

Z-Waveは、デンマークの企業Zensysが2003年に開発したIoT向けの無線通信規格です 。現在はアメリカのSilicon Labs社が技術を引き継いでいます。ホームオートメーションに特化して設計されており、スマートホーム向けの世界標準規格として国際電気通信連合(ITU)にも「G.9959」として認められています 。
参考)https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/keyword/1165738.html
つまり"公式認定された国際標準"ということです。
2005年にはZ-Wave Allianceというコンソーシアムが結成され、2019年時点でファーウェイ・LG・ADT・ASSA ABLOYなど700社以上が加盟しています 。リフォームでスマートホームを検討する際、「後で機器を買い替えたとき繋がらなくなるのでは?」という不安がありますが、Z-Waveの認定製品はメーカーが異なっても相互接続が保証されているため、長期的な拡張がしやすいのが強みです。
参考)https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/keyword/1165738.html
4,000種以上の認定製品が揃っているのも大きなメリットです 。スマートロック・照明・防犯センサー・温湿度計など、リフォームで必要になりやすいデバイスがほぼすべてカバーされています。これは使えそうですね。
参考)http://kobesoft.co.jp/embedded/glossary/z-wave/
Z-Waveが使う電波はサブGHz帯と呼ばれる1GHz以下の周波数帯で、日本では920MHz帯が割り当てられています 。これがリフォームにとって非常に重要なポイントです。
参考)https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/keyword/1165738.html
一般家庭のWi-Fiは2.4GHzまたは5GHz帯を使います。電子レンジやBluetooth機器も2.4GHz帯を多用するため、電波が混雑して通信が不安定になることがよくあります。Z-Waveは900MHz台という全く別の帯域を使うため、こうした干渉問題が発生しません 。
参考)https://xtech.nikkei.com/it/atcl/column/15/093000232/093000002/
干渉なし、という点は実は大きなメリットです。
さらに周波数が低いほど電波は「回り込み」やすい性質があります 。2.4GHz帯より920MHz帯は波長が長く、コンクリートの壁や天井を通過して届く距離が伸びます。リフォーム後の住宅は断熱材や二重壁など電波を吸収しやすい素材が増えることがありますが、Z-Waveはその弱点を物理的に補います。ただし、日本の920MHz帯は外国製品とは微妙に異なるため、海外輸入品をそのまま使うことはできません 。国内正規品かどうかの確認が条件です。
参考)https://www.oki.com/jp/showroom/virtual/column/c-41.html
Z-Waveの通信距離は1対1で約30mです 。一見短く感じますが、メッシュネットワークという仕組みで範囲を大きく広げられます。
参考)https://i-ssue.com/topics/5968420f-987a-4d92-a343-15c8d6edcd40
メッシュネットワークとは、ネットワーク内の各デバイスが互いに中継役を担う構造です。AがBに届かなくてもCを経由して繋げる、という仕組みです。Z-Waveでは最大4ホップ(4回中継)が可能で、理論上は150m四方までカバーできます 。30mの通信距離でも機器を分散配置すれば2階建て・3階建て住宅も問題なくカバーできます。
参考)https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/keyword/1165738.html
これが基本です。
さらに重要なのが、Z-Waveデバイスの多くが電池駆動で動作する点です。コンセント工事不要で壁面センサーやドアロックを設置できます。リフォームで「配線工事を最小限にしたい」という要望にそのまま応えられます。1ネットワークで最大232台まで接続できるため 、一般家庭なら実質無制限と考えて問題ありません。
参考)http://kobesoft.co.jp/embedded/glossary/z-wave/
参考:Z-WaveのITU国際標準G.9959について(国際電気通信連合)
https://www.itu.int/rec/T-REC-G.9959/en
リフォームでZ-Waveを活用する場面は大きく4つに分けられます。
日本ではKDDIが「au HOME」でZ-Wave対応製品を正式に提供しており、国内サポート体制が整っています 。リフォーム会社がスマートホーム対応工事を提案する際には、Z-Wave対応ハブと既存設備の接続確認を最初に行うのが原則です。
参考)https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/keyword/1165738.html
参考:au HOMEのZ-Wave活用事例(KDDI)
https://www.au.com/auhome/
スマートホームの無線規格はZ-Waveだけではありません。よく比較されるのがZigbee、Wi-Fi、Matterです。
| 規格 | 周波数 | 最大接続数 | 通信距離 | 消費電力 | 相互運用性 |
|---|---|---|---|---|---|
| Z-Wave | 920MHz(日本) | 232台 | 約30m(最大150m) | 非常に低い | ◎ 認定保証あり |
| Zigbee | 2.4GHz | 65,000台以上 | 10〜100m | 低い | △ メーカー依存あり |
| Wi-Fi | 2.4/5GHz | 数十台 | 数十m | 高い | ◯ 汎用性は高い |
| Matter | 複数対応 | 制限なし | 規格依存 | 低〜中 | ◎ 新標準として普及中 |
ZigbeeはZ-Waveより大量のデバイスを繋げますが、2.4GHz帯を使うため家庭内のWi-FiやBluetoothと電波干渉が起きやすい点が課題です 。Z-Waveの232台という上限は一般住宅では実質的に問題になりません。
参考)https://i-ssue.com/topics/5968420f-987a-4d92-a343-15c8d6edcd40
意外ですね、232台という制限が話題になりますが、一般的な戸建て住宅でスマートデバイスが232台を超えるケースはほとんど考えられません。近年注目される「Matter」はZ-WaveやZigbeeなどの規格を束ねる上位レイヤー標準として登場しています 。今後はZ-Wave対応機器もMatter経由で統合されていく方向性が業界内の予測となっています。
参考)https://linkjapan.co.jp/blog/smarthome-renovation
参考:ZigbeeとZ-Waveの違いを詳しく解説(ISSUE)
https://i-ssue.com/topics/5968420f-987a-4d92-a343-15c8d6edcd40
Z-Waveには導入前に知っておくべき注意点があります。知っておくだけで余計な出費を防げます。
まず周波数の地域差について。前述のとおり日本は920MHz、米国は915MHz、欧州は868MHzとそれぞれ異なります 。海外の通販サイトで安い製品を購入しても日本のZ-Waveネットワークでは動作しない可能性が高く、返品や買い直しというコストが発生します。購入時は必ず「日本向け」または「920MHz対応」と明記された製品を選ぶことが条件です。
参考)https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/keyword/1165738.html
次にセキュリティリスクです。Z-Waveのペアリング(デバイスを登録する作業)の一部プロセスに脆弱性が指摘されており、ペアリング中に通信を傍受される可能性があることが研究者によって報告されています 。対策としては、ペアリング作業を自宅内の安全な環境で行い、完了後は外部からの不正アクセスを防ぐためルーターのファイアウォール設定を確認する、という手順が有効です。
参考)https://www.security-next.com/093716
セキュリティに注意すれば大丈夫です。
また、Z-Waveハブ(コントローラー)は必ず1台必要になります。代表的なものにSamsung SmartThingsやHome Assistantがあります。ハブの選択によって対応できる機能や操作アプリが変わるため、リフォーム工事前にどのハブを軸にするか決めておくことが重要です。ハブ選びに迷う場合は、Z-Wave Alliance公式サイトで認定ハブ一覧を確認してから選ぶのが基本です。
参考:Z-Waveのセキュリティ脆弱性に関する報告(Security NEXT)
https://www.security-next.com/093716
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