コンクリートむき出しにすれば工事費が安くなると思っていると、実は100万円単位で損することがあります。
インダストリアル(industrial)とは、英語で「工業的・産業的」を意味する言葉です。 住宅・インテリアの文脈で使われる場合は、工場や倉庫を改装した住居のような、無骨で機能美あふれるスタイルを指します。
このスタイルの発祥は、1970〜80年代のニューヨークにさかのぼります。 都市郊外の廃工場・廃倉庫をアーティストがアトリエ兼住居として改装し始めたことが起源で、今日では世界中のリノベーション・インテリアシーンに定着しています。意外ですね。
参考)https://www.zerorenovation.co.jp/works/contents/casestudy-renovation-industrial
スタイルの核にあるのは「隠さない・飾らない」という哲学です。建物本来の構造体を見せることに美しさを見出しており、壁紙やクロスで覆い隠すことを徹底して嫌います。つまり「素の状態こそデザイン」という考え方です。
参考)https://www.mplus-jh.jp/blog/journal/entry-2578.html
近年ではインダストリアルに類似したスタイルとして「ブルックリンスタイル」「ミッドセンチュリー」なども人気です。 ブルックリンスタイルはニューヨーク・ブルックリン区のレンガとコンクリートを活かしたデザインで、インダストリアルと重なる要素が多くあります。違いを理解しておくと、打ち合わせで業者に希望を正確に伝えやすくなります。
参考)https://www.mplus-jh.jp/blog/journal/entry-2578.html
インダストリアルの代表的な特徴は、大きく分けて3つあります。
参考)https://www.mplus-jh.jp/blog/journal/entry-2578.html
素材選びで重要なのは「フェイクを使わない」ことです。 コンクリート調クロスは光の反射や継ぎ目でフェイクと分かりやすく、空間全体が安っぽく見えてしまいます。本物のコンクリート躯体を出す方がコストを上乗せする価値があります。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
床材にはオイルフィニッシュ仕上げの古材や無垢材が相性抜群です。 ウレタン塗装でツヤツヤに仕上げると一般的な住宅のような印象になってしまうため、浸透系オイルでマットに仕上げるのが鉄則です。これが基本です。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
コストを抑えたい場合は「ラワン合板」が優秀な選択肢です。通常は下地材として使われる安価な板ですが、赤みがかった木目が鉄やコンクリートと相性抜群で、そのまま壁や天井の仕上げ材として使えます。 オイルステインで着色すれば、ヴィンテージ感のある壁面がローコストで完成します。これは使えそうです。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
物件選びの段階で構造をチェックしておかないと、希望のデザインが実現できないケースがあります。RC造(鉄筋コンクリート)またはSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)の物件が最適です。 躯体現しにしたとき、本物のコンクリート肌が現れるからです。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
マンション選びでは「ラーメン構造」かどうかが重要です。 柱と梁で建物を支えるラーメン構造なら、室内の壁を多く撤去でき、倉庫のような広いワンルーム空間を作れます。逆に壁式構造だと壊せない壁が多く、間取りの自由度が大幅に下がります。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
以下の物件は避けた方が無難です。
また、マンションによっては管理規約で「スラブへの直接施工禁止」「遮音性能の確保義務」が定められており、そもそもスケルトン天井が禁止されている場合もあります。 物件購入前に管理規約を必ず確認しましょう。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
フルリノ:インダストリアルリノベーションの費用と注意点(物件選びの詳細チェックリストも掲載)
「コンクリートむき出しにすれば仕上げがいらず安くなる」は、リフォーム検討者がよく持つ誤解です。実際はその逆で、インダストリアルリノベーションは一般的なリノベより費用がかさむ傾向にあります。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
70㎡のマンションをフルリノベーションする場合、1,000万円〜2,000万円程度を見込んでおく必要があります。戸建てなら1,500万円〜3,500万円が相場目安です。費用が上がる主な要因は以下です。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
一方で、インダストリアルだからこそできるコストカットもあります。天井板・壁紙を省略できる分の材料費と施工費を丸ごと浮かせることができます。 また、造作クローゼットの代わりに業務用スチールラックを使えば、収納の工事費をほぼゼロにできます。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
予算1,000万円以内に抑えたい場合は「LDKだけをスケルトンにして予算を集中させ、寝室や廊下は表層リノベに留める」方法が現実的です。 ただし、断熱材・給排水管の更新・遮音床などの「見えない性能部分」の予算は削らないことが大前提です。住み始めてからやり直すと数百万円の追加費用が発生します。
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ホームプロ:インダストリアルスタイルのインテリア選びのコツと注意点(費用感も参照可能)
スケルトン天井はインダストリアルの象徴ですが、住み心地への影響を事前に理解しておかないと後悔します。天井板と断熱材を取り払うと、夏は暑く・冬は寒くなりやすいという根本的な問題が発生します。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
特に冬場は深刻です。冷え切ったコンクリートが「冷輻射」を発生させ、どれだけ暖房をつけても頭上から冷気が降りてきて足元が暖まらない「底冷え」が起きます。 シーリングファン・床暖房・二重サッシの組み合わせで対策しましょう。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
結露とカビも見落としがちな問題です。 暖かい室内の空気が冷たいコンクリート天井に触れると水滴が発生し、乾きにくいコンクリート表面に黒カビが広がるリスクがあります。対策として「セラミック断熱塗料」を天井に施工する方法が有効で、数ミリの薄い塗膜でも高い断熱効果を発揮します。健康被害の防止と光熱費削減につながるため、費用対効果は十分です。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
また、見落とされがちな落とし穴として「排気ダクトの見た目問題」があります。 キッチンや浴室の換気ダクトには結露防止のために銀色の断熱材が巻かれており、機能上これを剥がせません。「硬質な鉄パイプを見せたい」と思っても、実際は銀色のモコモコした太い管が天井を這うことになり、イメージと違う仕上がりになる可能性があります。厳しいところですね。
参考)https://furureno.jp/magazine/industrial-renovation-cost-points
リノベリス:インダストリアルリノベーション事例43件(スケルトン天井の実例を多数確認可能)
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