あなたが屋根DIYすると火災保険が使えなくなります
参考)屋根DIYはしない方がいい?簡単な軒先屋根をDIYする方法や…
小屋の屋根材選びで多くの人が最初に検討するのが、ポリカ波板とガルバリウム鋼板です。
ポリカ波板は軽量で、ノコギリで簡単に切断できます。
耐衝撃性・耐熱性にも優れているため、DIY初心者向けの素材として広く使われています。
厚みはおよそ2mm前後、はがき1枚分より少し厚いくらいのイメージです。
一方でガルバリウム鋼板は同じ金属屋根のトタンよりサビにくく、防水性・防火性も高い素材です。
ただし電動ノコギリでないとカットできません。
素人が加工中に屋根材へ傷をつけてしまうケースも珍しくなく、傷がつくとそこから錆びが広がるリスクがあります。
費用を抑えたいだけなら塩化ビニール波板も選択肢に入りますが、耐用年数は3年程度と短めです。
メンテナンス頻度を考えると、結果的に費用がかさむこともあります。
短期的な出費よりも、長期の維持費まで見て選ぶのが基本です。
屋根材のカット精度に不安がある場合は、ホームセンターの木材・金属カットサービスを利用して事前に必要サイズへ加工してもらう方法もあります。
屋根勾配の設計で「見た目重視」だけを考えている人は少なくありません。
しかしアスファルトシングルなど多くの屋根材メーカーは、最低でも三寸五分(約19.3度)以上の勾配を推奨しています。
三寸(約17度)ではモノを置いてもギリギリ滑らない程度で、三寸五分になると物が滑り落ちてしまうほどの傾斜になります。
つまりこの「わずか五分」の差で施工の安定感が大きく変わるということですね。
勾配が急なほど雨水の排水はよくなり、積雪時の負荷も軽減されます。
一方で急勾配ほど作業時間はかかり、屋根上に長時間立つと足首が痛くなることもあるようです。
急すぎず緩すぎない勾配が原則です。
小屋の用途(作業場・物置・趣味スペースなど)に合わせて、排水性と作業性のバランスを取ることが失敗回避のポイントになります。
屋根の形状を考えるとき、見た目のかっこよさから寄棟屋根に憧れる人も多いはずです。
しかし寄棟屋根は部材点数が多く、角度加工も複雑になるため初心者には難易度が高い形状です。
切妻屋根や片流れ屋根であれば平面部分が長方形で構成されるため、設計も施工もシンプルに進められます。
初めての小屋作りなら切妻か片流れが基本です。
陸屋根(平屋根)は都会のビルなどでよく見る形状ですが、傾斜がないため雨水が長時間屋根材に触れる状態になりやすく、屋根形状の中でも雨漏りリスクがダントツで高いとされています。
デザイン性は魅力的でも、セルフビルドには不向きということですね。
複数の屋根面が接する「谷」を作らない設計にするのも、雨漏り対策として効果的です。
雨水が谷部分に集中して滞留すると、そこから劣化が始まりやすくなります。
屋根形状に自信がない場合は、無料の屋根設計シミュレーションアプリで事前に形をイメージしておくと手戻りを減らせます。
高所作業というと転落事故のイメージが強いですが、リスクはそれだけではありません。
作業床が2mを超えると安全帯の使用が義務付けられており、建設現場でも墜落・転落事故は死亡事故の中でダントツで多い原因です。
基礎の高さがわずか30cm変わるだけでも、屋根上での感覚は大きく変わります。
図面上の数字と実際の高所感覚には差があるということですね。
さらに見落とされがちなのが保険面です。
知識や経験が浅いまま屋根に手を加えると、施工前より状態が悪化し、火災保険の補償対象から外れてしまう可能性があります。
これは意外ですね。
「多少失敗しても保険でカバーできるだろう」という思い込みは危険です。
作業前に自分の火災保険の契約内容(DIY後の損傷が補償対象かどうか)を保険会社に確認しておくと安心です。
小屋暮らしやセルフビルドに慣れてくると、屋根に太陽光パネルを載せたいと考える人も出てきます。
しかしパネルの架台設置には配線や屋根材への加工が必要になり、雨漏りリスクを高める要因になります。
プロの施工業者でも屋根への後付け加工は慎重に扱う部分です。
屋根材そのものを加工しない設置方法を選ぶのが条件です。
たとえば、垂木や棟部分を利用した専用の固定金具を使えば、屋根材へのビス穴を最小限に抑えられます。
小規模な小屋であれば、まず消費電力の少ないポータブル電源+小型ソーラーパネルで検証してから、本格的な屋根設置を検討する方法もあります。
いきなり大型パネルを載せて失敗すると、やり直しの手間とコストが大きくなります。
段階的に進めるのが原則です。
屋根形状ごとの強度と雨漏りリスクの違いを詳しく解説しています