その改修費は医療費控除に使えず損しますよ。

介護保険住宅改修費と医療費控除は、まったく別の制度です。介護保険住宅改修費は、要介護・要支援認定を受けた人が段差解消や手すり設置などの工事をしたとき、上限20万円の範囲で費用の7〜9割が給付される仕組みです。
参考)https://www.mhlw.go.jp/general/seido/toukatsu/suishin/dl/07.pdf
一方の医療費控除は、確定申告で所得税や住民税の負担を軽くする税制上の制度です。名前は似ていますが、対象になる条件も申請先も全く違います。
つまり別の制度ですね。多くの人がリフォーム費用そのものが税金の控除に直結すると誤解しがちですが、実際にはそう単純ではありません。
国税庁のタックスアンサーによると、住宅改修費用は医療費控除の対象となる介護サービスの一覧には含まれていません。段差をなくす工事や浴室の改修は、身体機能の維持には役立ちますが、税法上は「治療」ではなく「生活環境の整備」として扱われるためです。
参考)No.1127 医療費控除の対象となる介護保険制度下での居宅…
大阪市や高槻市の公式ページでも、介護予防住宅改修は「医療費控除の対象外」と明記されています。20万円満額を使って手すりや段差解消工事をしても、その工事費用単体を確定申告で申告することはできません。
参考)医療費控除の対象となる介護保険サービス - 高槻市ホームペー…
ここは意外なポイントです。介護保険から給付を受けられる=税金も軽くなる、と考えている人は少なくありませんが、この2つは連動していません。
固定資産税の減額制度は別途あるので、そちらを自治体窓口で確認すると節税につながる場合があります。
住宅改修費自体は対象外でも、他の介護サービスと組み合わせることで医療費控除の対象範囲が広がるケースがあります。訪問看護やデイケアといった「医療系サービス」は基本的にすべて医療費控除の対象です。
さらに身体介護やデイサービスのような「福祉系サービス」も、医療系サービスと同じケアプランの中で併用していれば、合算して控除対象にできます。単独利用だと対象外になるので注意が必要です。
条件を満たせば合算できるということですね。ケアマネジャーに相談してケアプランに医療系サービスを組み込んでおくと、あとから控除額を増やせる可能性があります。
介護保険住宅改修費を受け取るには、工事前にケアマネジャー等へ相談し、住宅改修が必要な理由書を添えて申請書を提出する必要があります。工事完了後は、改修前・改修後の写真と領収書を保険者に提出して、正式な支給申請を行う流れです。
支給限度基準額は原則1人あたり生涯20万円ですが、要介護度が3段階以上重くなったときや転居した場合は、再度20万円分の基準額が設定されます。20万円というと、車椅子用スロープと浴室の手すり工事がまとめてできるくらいの規模感です。
事前申請を忘れると給付を受けられません。工事着工前の申請を忘れるケースが多いと言われているので、契約前に必ずケアマネジャーへ確認することが大切です。
あまり語られませんが、住宅改修費が医療費控除で使えない代わりに、固定資産税の減額制度を利用できる自治体があります。バリアフリー改修工事を行った住宅は、翌年度の固定資産税額が一定割合減額される制度が用意されている地域があるのです。
参考)https://www.city.izumo.shimane.jp/www/contents/1547107509005/files/kouhouizumo201902_page8-9.pdf
医療費控除が使えないからと諦める必要はありません。介護保険の20万円給付、確定申告での医療系サービス控除、そして固定資産税の減額という3つの制度を別々に組み立てることで、総合的な負担軽減につながります。
これは使えそうです。あなたが実際に改修を検討する際は、自治体の福祉課だけでなく税務課にも合わせて相談すると、見落としを防ぎやすくなります。
医療費控除の対象となる居宅サービスの条件が詳しく整理されている国税庁の公式ページです
介護保険の住宅改修における支給限度基準額や申請手順が確認できる厚生労働省の資料です
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