「現状渡し」で買った中古車でも、納車後に無償修理を請求できる場合があります。
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瑕疵担保責任とは、売買契約において売主が買主に対して負う法的責任のことです。 売却した商品(車)に隠れた欠陥があった場合、買主は売主に対して損害賠償請求や契約解除ができる制度として、旧民法第570条に定められていました。
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2020年4月の民法改正により、「瑕疵担保責任」という名称は法律上なくなりました。 現在は「契約不適合責任」という名称に変わり、民法第562条から第564条に根拠規定が移っています。 名前が変わっただけでなく、買主が使える手段が「追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・解除」の4つに整理・拡充されたのが大きなポイントです。
参考)10月
つまり、2020年4月以降に契約した車の売買には「契約不適合責任」が適用されます。 「瑕疵担保期間」という言葉は実務や商慣習でまだ広く使われているため、意味を知っておくことが重要です。
車の売買での期間は2つに分かれています。 まず、買主が欠陥を知った日から1年以内に売主に通知しなければ、追完請求などの権利が消滅します。これが実務上最も重要な期限です。
もう一つは、引き渡し日から10年の消滅時効です。 欠陥をずっと知らずにいたとしても、引き渡しから10年が経過すると損害賠償請求権は消えます。この2つの期間は別物として理解する必要があります。
| 期間の種類 | 起算点 | 内容 |
|---|---|---|
| 1年(通知期限) | 欠陥を知った日 | 売主への通知が必要。通知しないと権利消滅 |
| 10年(消滅時効) | 引き渡し日 | 欠陥を知らなくても10年で請求権は消滅 |
1年の期限は「通知」するだけで止まります。 すぐに裁判を起こす必要はなく、まず書面や内容証明郵便で「この部分に不具合がある」と連絡するだけで権利を保全できます。期限が迫っているなら、とにかく通知が先決です。
「現状渡し・保証なし」と書いてある契約書を見て、「クレームは一切言えない」と思っている人は少なくありません。これは大きな誤解です。
たとえ現状渡しであっても、通常の使用による損耗とはいえない不具合(例:エンジン内部の重大な損傷、フレームの腐食など)が見つかった場合、販売店は無償修理を断れません。 「保証なし」という記載は、あくまで任意保証の免除を意味するのであって、法律上の契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)を無効にするものではないのです。
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販売店がその不具合を知らなかったとしても、免責されません。 これは無過失責任という考え方で、知っていたかどうかに関わらず責任を負います。厳しいところですね。
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ただし、例外もあります。 購入時に車両状態評価書(コンディション・ノート)などで「要整備箇所の説明」を受けていた場合、その部分については請求できません。契約前の説明内容を書面で確認・保管しておくことが重要な自衛策になります。
車を売る立場でも、瑕疵担保期間(契約不適合責任)は無関係ではありません。 個人間売買で中古車を売り、その後に買主から「エンジンに重大な欠陥があった」と連絡が来るケースは実際に多発しています。
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売主として損害賠償請求を避けるには、売却前に以下の点を書面に残すことが基本です。
特に水没歴や修復歴の告知漏れは、後日に詐欺や不法行為として訴えられるリスクがあります。 「言わなくてもバレないだろう」という判断が、最終的に契約解除+損害賠償という最悪の結果につながった事例が相次いでいます。結論は、正直な開示が唯一の防衛手段です。
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買取店を利用する場合は、査定時に隠れた欠陥を申告しないと、後から損害賠償請求を受ける可能性があります。 買取店との契約書に瑕疵担保期間(通常2〜4週間程度)が明記されているケースが多く、その期間内に不具合が発覚すると費用を請求されることがあります。
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リフォームに興味がある方にとって見落とされがちなのが、リフォーム工事と車の売買で適用される瑕疵担保のルールが「似て非なるもの」だという点です。
新築住宅の場合、住宅品確法により構造主要部と雨水浸入防止部分には10年間の瑕疵担保期間が法律で義務付けられています。 しかしリフォーム工事には住宅品確法が適用されず、10年保証は義務ではありません。 リフォームには住宅品確法の保護がないということですね。
参考)https://marusugi.co.jp/sp/kawaraso/q206.shtml
民法上、リフォームなど請負工事の瑕疵担保責任期間は原則1年とされていますが、構造物の種類によっては5年または10年になる場合もあります。 2020年の民法改正後は、注文者が不具合を知ってから1年以内に通知しないと補修請求ができなくなります。
| 対象 | 根拠法 | 期間の原則 |
|---|---|---|
| 新築住宅(主要構造部) | 住宅品確法 | 10年(義務) |
| リフォーム工事 | 民法637条 | 1年(特約なければ) |
| 中古車売買 | 民法562〜564条 | 知った日から1年通知 |
車とリフォーム、どちらにも共通するのは「契約書に保証内容を明記する」ことの重要性です。 リフォームを業者に依頼する際も、工事完了後の保証期間(2年・5年・10年など)を契約書に書き込む交渉を必ず行うべきです。口頭の約束は法的効力が弱く、トラブルの温床になります。
国土交通省が公表したリフォーム工事の調査では、瑕疵担保期間が「なし」と回答した割合が戸建てで約22%、マンションで約44%にのぼりました。 約半数のリフォーム工事で保証期間が設定されていないという現実は、リフォームを検討している方にとって大きなリスクです。保証の有無を確認せず工事を進めるのは、保証なし中古車を確認もせずに買うのと同じリスクがあります。
参考)https://www.justanswer.jp/law/aldw5-29-5-6.html
リフォームの保証内容を確認したい場合は、国土交通省が公表している標準契約書式や、住宅リフォーム・紛争処理支援センターの相談窓口(住まいるダイヤル:0570-016-100)を参照するのが確実です。工事前に1度確認するだけで、数十万円規模のトラブルを未然に防げます。
リフォームの瑕疵担保責任について詳しく解説されている住まいるダイヤルの相談事例ページです。
車の売買における契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)の実務的な注意点が詳しく解説されています。
日本中古自動車販売協会連合会:契約不適合責任(旧法:瑕疵担保責任)