古民家リノベーションに「安く買えてお得」と思っていると、工事費用が物件価格の3倍を超えることがあります。
| 工事の規模 | 費用の目安 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 部分改修 | 300〜500万円 | キッチン・浴室・トイレ等の設備交換 |
| 本格リノベーション | 700〜1,500万円 | 間取り変更+耐震補強+断熱改修 |
| フルリノベーション | 1,500〜3,000万円 | ほぼ新築同等の全面改修 |
参考)古民家リノベーションの費用相場とは?安く抑えるコツや事例も紹…
築50年以上の古民家の場合、全国平均の費用相場は約700万〜1,500万円とされています。 築100年を超える物件では、基礎・構造部分からの補強が必要になるため、費用は2,000万円以上になるケースも珍しくありません。
参考)https://szk-biso.jp/blog/30043/
つまり「安い物件を買ってリノベーション」という発想は、工事費込みで考えると新築とほぼ変わらない総額になることがあります。物件取得費と工事費の合算で予算を組むのが原則です。
実際にDIYで対応したケースでも、耐震・断熱など構造部分だけで100万円以上かかり、総額600万円になった事例が報告されています。 DIYで半分以上こなしてもこの金額になる点は意外ですね。
参考)【DIY・費用公開】古民家リノベーション|基礎・耐震・気密・…
費用の内訳を把握しておくと、どこにお金がかかるかが見えてきます。 主な工事項目と費用の目安は次のとおりです。
参考)失敗しない古民家リノベーション!費用や業者選びのコツを紹介
耐震補強は見えない部分への工事なので「やらなくてもいいかな」と省略しがちです。これは危険ですね。1981年以前の旧耐震基準で建てられた物件は、現行基準を満たしていない可能性が高く、震災時の倒壊リスクが格段に上がります。
費用を抑えたいなら、補助金制度の活用が欠かせません。これは使えそうです。
代表的な制度として、兵庫県が実施する「古民家再生促進支援事業」があります。 工事費500万円以上から対象となり、金額の規模に応じて以下の補助が受けられます。
長野県では「ふるさと古民家再生支援事業」として、昭和20年以前に建てられた伝統的木造建築物を対象にした支援を令和8年4月から本格実施しています。 対象となる条件は「軸組工法・伝統的な継手・仕口・貫を使った構造・土塗り壁・和瓦または茅葺き屋根」など、伝統工法の特徴を備えた物件です。
補助金には申請期限と予算枠があります。 2026年度版の情報によれば、制度によっては年度内に予算が締め切られるものもあるため、早めの情報収集が重要です。工事着工前に申請が必要な制度がほとんどで、着工後では申請できない点に注意が必要です。
参考)【2026年度版】古民家リフォームで活用できる補助金・助成金…
参考:2026年度版の補助金・助成金制度の最新情報はこちら
【2026年度版】古民家リフォームで活用できる補助金・助成金制度まとめ|リフォームガイド
費用を抑えるには、いくつかの具体的な方法があります。
参考)古民家リノベーションの費用相場は?費用を安く抑える方法まで解…
参考)古民家リフォーム・リノベーションの費用相場やプロに聞く優先す…
相見積もりは「安ければいい」という単純な話ではありません。見積書の工事項目が細かく記載されているか、追加費用の扱いが明記されているかを比較する視点が重要です。項目が曖昧な業者は後から費用が膨らみやすいです。
実際にリノベーションを経験した人のブログ記事には、カタログや業者の説明には載っていない「リアルな追加費用」の話が多く登場します。
特に多い追加費用の原因がこちらです。
参考)古民家リフォームの失敗26選!成功に近づくための解決策もご紹…
こうしたリスクに備えるには、工事前の「インスペクション(建物診断)」が有効です。 費用は5〜10万円程度ですが、隠れた欠陥を事前に把握することで、見積もり精度が上がり、予算超過を防ぎやすくなります。診断なしで進めるのは危険です。
また、古民家専門の建築士やホームインスペクターに依頼することで、構造上の問題をより精度高く把握できます。依頼先は「日本ホームインスペクターズ協会」などで資格保有者を検索することができます。
参考:古民家リノベーションで後悔しやすい失敗例と業者選びのポイント