通気管を撤去したリフォームで、下水の有毒ガスが室内に充満した事例が実際にあります。
参考)通気管がないとどうなる?破封・サイフォン現象で封水が消える仕…
通気管とは、排水管内の圧力を調整するために設けられる専用の配管のことです。 多くの人は「換気のための管」と思いがちですが、正確には空気の入れ替えが目的ではありません。排水管内部が大気圧と同じになるようにバランスを取るための「呼吸口」として機能します。
参考)通気管とは?
仕組みをシンプルに言うと、ストローを指で塞いで飲み物を持ち上げると水が落ちない、あの原理(サイフォン現象)を防ぐのが通気管の役割です。 排水が流れると管内に負圧(マイナス圧力)が生まれ、この圧力がトラップの封水を吸い出してしまいます。通気管はその負圧を大気に解放し、封水が守られる状態を維持します。
排水トラップとは、配管の途中に意図的に水(封水)を溜めておく仕組みで、下水道からの悪臭・硫化水素などの有害ガス・害虫・ネズミの侵入を物理的にブロックするバリアです。 つまり通気管が機能していないと、このバリアが消えることになります。これは深刻です。
住宅設備で使われる通気管にはいくつかの種類があり、建物の構造や排水量によって選ばれる方式が異なります。 種類を正しく把握することが、リフォームの際に「既存の設備を壊さない」ための第一歩です。
| 通気管の種類 | 特徴 | 主な設置場所 |
|---|---|---|
| 伸頂通気管 | 排水立て管の頂部を延長して大気に開放する最もシンプルな方式 | 戸建・マンションの排水立て管頂部(屋上) |
| 各個通気管 | 各器具のトラップごとに通気管を設け、最も確実に封水を守る | 器具が多いビル・集合住宅 |
| ループ通気管 | 複数の器具を1本の通気管でまとめて接続する | マンション各フロア |
| 通気弁(ドルゴ通気) | 負圧時のみ空気を取り込む弁式。屋外開放が難しい場所に使用 | 増築や小規模改修の排水箇所 |
屋上にある伸頂通気管の先端には「ベントキャップ」と呼ばれる金具が付いています。 このキャップが錆びて閉塞したり、鳥が巣を作って詰まったりすることで、排水立て管系統全体の排水不良が発生するケースが知られています。
参考)https://ameblo.jp/ameba20170801/entry-12583436704.html
リフォーム時は屋上や外壁周りの工事に集中しがちですが、通気管先端の状態確認も必ずセットで行いましょう。 外壁通気工法
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