定期報告を1回忘れるだけで、あなたの売電収入がゼロになることがあります。

FIT制度(Feed-in Tariff)とは、太陽光発電など再生可能エネルギーで作った電気を、国が定めた固定価格で電力会社が一定期間買い取ることを義務づける制度です 。「固定価格買取制度」とも呼ばれ、2012年7月に経済産業省が開始しました 。
参考)【図解】FIT(固定価格買取制度)とは? 太陽光発電の売電の…
自宅の太陽光パネルで発電した電力のうち、家庭内で使い切れなかった「余剰電力」を電力会社に売ることができます 。この買い取りにかかる費用は、すべての電気利用者が電気料金の一部として支払う「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」でまかなわれています 。
参考)https://trendline-official.com/news/column/feed-in-tariff/
つまり仕組みはシンプルです。
住宅用(10kW未満)の太陽光発電の場合、FIT期間は10年間です 。10kW以上50kW未満の産業用は20年間となります 。重要なのは、認定を受けた年度に決まった買取価格が、契約期間中ずっと変わらないという点です 。2012年度に42円で契約した方は、10年間ずっと42円で売電できました 。これが原則です。
参考)https://solar-battery.tokyo-gas.co.jp/column/0147/
| 発電規模 | 買取期間 | 2026年度買取価格 |
|---|---|---|
| 10kW未満(住宅用) | 10年間 | 16円/kWh(税込) |
| 10〜50kW未満 | 20年間 | 10円/kWh(税別) |
| 50kW以上 | 20年間 | 9.2円/kWh(税別) |
出典:資源エネルギー庁・エコ発電本舗の2026年度情報
参考)https://www.qenest-denki.com/column/solar-power-selling-electricity-process
変更認定申請・変更届出等|FIT・FIP制度(資源エネルギー庁)
※FIT制度の公式ルール・変更手続きについての詳細が確認できる資源エネルギー庁の公式ページです。
FIT制度が始まった2012年度、住宅用太陽光発電の買取価格は1kWhあたり42円という高額な水準でした 。これが年を経るごとに下がり続け、2025年4月〜9月時点では15円まで低下しています 。
参考)https://solar-life.com/solar/column/solar-power-fit-after-11-years-changes/
この価格低下の主な理由は、太陽光パネルの量産化が進み、製造・設置コストが大幅に下がったためです 。コストが下がれば補助の必要性も減るため、国が買取価格を引き下げるのは自然な流れといえます。
参考)https://solar-battery.tokyo-gas.co.jp/column/0147/
価格は下がり続けています。
ところが2025年10月以降、制度に大きな変化が起きています。新しく「初期投資支援スキーム」が導入され、住宅用の買取価格が2段階制になりました 。具体的には、設置後1〜4年目は24円/kWh、5〜10年目は8.3円/kWhという構成です 。序盤に高い価格を設定することで、設置コストの早期回収を促す狙いがあります 。
参考)2025年10月から太陽光発電の買取価格(売電)を増額|太陽…
リフォームで太陽光を設置するなら、認定を受けるタイミングで適用されるスキームが変わります。2025年9月までの申請か、10月以降の申請かで、実質的な収益シミュレーションが大きく異なります。どちらが自分の状況に合うかを、施工業者と一緒に確認することが重要です。
【2025年5月最新版】FIT・FIP制度 買取価格決定(フューチャーメディアコミュニケーションズ)
※2025年度以降の買取価格と2段階スキームの詳細解説が掲載されているページです。
多くのリフォームオーナーが見落としがちなのが、FIT制度には定期報告の義務があるという事実です。太陽光発電の保守点検・維持管理は2017年4月の改正FIT法から義務化されており、怠ると指導・改善命令・最終的にはFIT認定取り消しという厳しいペナルティが科されます 。
参考)https://toyosolar.co.jp/news/detail/4422/
定期報告とは痛いですね。
FIT認定が取り消されると、それ以降は国が保証する固定買取価格での売電が一切できなくなります 。例えば2012年度に42円で契約していた方が認定取り消しになった場合、翌月から売電価格が卒FIT後と同じ7〜9円程度まで一気に下落することになります 。
参考)https://looop-denki.com/home/denkinavi/energy/electricity-en/fitprice/
注意点を整理しましょう。
住宅用(10kW未満)の場合、売電データの提出義務はありませんが、点検を4年に1回実施し内容を記録・保管しておく必要があります 。パネルを撤去するまでFIT法が適用されるため、撤去後まで保管義務は続きます 。リフォームで屋根工事が発生する場合も、電力会社への一時停止届出が必要なケースがあります 。
参考)https://www.taiyoko-kakaku.jp/archives/1111156.html
FIT案件定期報告(設置費用・運転費用代行)よくある質問(合同会社IMPECALL)
※定期報告を忘れた場合のリスクや代行サービスについて詳しく解説しています。
FIT制度の10年間が終わる「卒FIT」を迎えると、売電価格は劇的に変化します。これが多くの家庭にとって最大のターニングポイントです。
卒FIT後の売電収入は大きく下がります。
これは意外ですね。
卒FIT後の選択肢は大きく3つに分けられます。
蓄電池を導入した場合、昼間に発電した電力を蓄え、夜間の電力購入を減らせます。現在の電気代(30〜40円/kWh程度)を節約する効果は、売電単価7〜9円の収入より大きい場合があります。リフォームと同時に蓄電池設置を検討する家庭が増えているのはこのためです。
FIT価格の推移と太陽光発電を上手に活用するポイント(Looopでんき)
※卒FIT後の買取価格の実態と各社比較、対策について詳しく解説されています。
リフォームを検討している方にとって特に重要なのが、屋根リフォームと太陽光パネルの関係です。屋根の葺き替えや大規模修繕を行う場合、太陽光パネルを一時的に取り外す必要があります 。
参考)https://www.taiyoko-kakaku.jp/archives/1111156.html
この手順を知らないと大変です。
FIT制度の期間中に太陽光パネルを取り外して再設置する場合、電力会社への工事による一時停止届出が必要です 。届出なしに一時停止・再稼働を行った場合、FIT認定に影響するリスクがあります。
参考)https://www.taiyoko-kakaku.jp/archives/1111156.html
また、「パネルを貼り替えて再びFIT契約を結び直す」という方法は、経済産業省・資源エネルギー庁が明確に認めない方針を示しています 。老朽化したパネルをリプレースし、新たに高い単価でFIT認定を取り直そうとしても、それは認められないということです 。一方、認定後に事後的にパネルを増設した場合は、価格を変更して事業を継続することになります 。
参考)https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_point.html
これが条件です。
屋根リフォームと太陽光が絡む場合に確認しておくべき手順をまとめます。
リフォーム費用を節約しようと業者任せにしていると、FIT認定に関わる手続きが漏れるケースがあります。太陽光パネルが乗っている屋根のリフォームは、必ず太陽光発電の施工実績がある業者か、FIT制度に詳しい担当者に相談することをおすすめします。屋根リフォームと太陽光工事を同時に依頼できる業者を選ぶことで、届出漏れのリスクも減らせます。
屋根リフォーム前に知りたかった!太陽光パネルの取り外し・再設置の注意点(エコ発電本舗)
※屋根工事とFIT届出の関係について、実務的な注意点が詳しく解説されています。
| 単位 | 意味 | 主な用途 |
|---|---|---|
| Ah(アンペアアワー) | 電流×時間 | 同一電圧の電池同士の比較 |
| Wh(ワットアワー) | 電圧×Ah | エネルギー量の換算 |
| kWh(キロワットアワー) | Whの1,000倍 | 家庭用蓄電池の容量表示 |