吊り込みを後回しにすると、リフォーム費用が2万円以上ムダになることがあります。

建具吊り込みとは、ドアや引き戸などの建具(たてぐ)を、壁に取り付けた枠(フレーム)に実際に掛けて固定する作業のことです。 リフォームや新築工事の終盤に行われる工程で、大工職人が現場で寸法確認をしながら丁番(ちょうばん)や吊り車と呼ばれる金物を使って取り付けていきます。
「建具」とは、住宅の開口部をふさぐ建材の総称です。 玄関ドア・室内ドア・引き戸・折れ戸・ふすまなどがすべて建具に含まれます。そして「吊り込む」という言葉は、建具を枠に吊るすように取り付けることを指す現場用語です。つまり吊り込みということですね。
参考)https://marumohome.com/blog/blog_kenchiku/%EF%BD%923-10-14.html
吊り込みが行われるのは、壁や床・天井などの内装工事がほぼ完了した後の段階です。 完成形に近い状態で取り付けるため、寸法の微調整が非常に重要になります。
参考)建具吊り込み
建具には大きく2種類あります。 1つはメーカーが製造した既製品建具(ユニット建具とも呼ばれる)で、ドア・金物・枠がセットになっています。もう1つは建具職人が一から作る造作建具で、注文住宅やこだわりのリフォームで採用されます。
既製品建具の場合、組み立ては大工が行います。 カタログから選んだものがそのまま取り付けられるため、工期が短くコストも抑えやすいのが特徴です。 これは使えそうです。
造作建具の場合は工程が異なります。 まず建具屋が現場で採寸し、工場や作業場で製作します。完成前の段階で一度現地に持ち込んで仮吊り込みを行い、枠との隙間や開閉具合を確認してから最終仕上げをするという流れです。 この仮吊り込みの工程があることで、完成後のトラブルを大幅に減らすことができます。
参考)建築家が考えるプレミアムリフォーム・リノベーション|建築家・…
| 比較項目 | 既製品建具 | 造作建具 |
|---|---|---|
| 製作者 | メーカー(大工が組み立て) | 建具職人が製作 |
| 費用 | 比較的安価 | 高価(時間と技術が必要) |
| 仮吊り込み | 基本的になし | あり(精度確認のため) |
| デザイン自由度 | カタログ内に限定 | オーダーメイドで自由 |
| 経年の味わい | 少ない | 年月とともに風合いが増す |
費用を把握するには、「建具本体の代金」と「吊り込み作業の職人代金」を分けて考えることが基本です。
参考)建具の吊り込み調整費の相場について教えて下さい。 - 教えて…
吊り込み作業だけの職人費用は、1日あたり約1万5000〜2万5000円が相場です。 半日で終わっても職人の移動時間などを含めると1日分の工賃がかかることが多いため、複数の建具をまとめて依頼すると効率的です。
建具リフォーム全体の費用は工事内容によって大きく変わります。
参考)建具リフォームで後悔しない|介護・開き勝手の選び方をプロが解…
参考)リフォームで引き戸の費用相場と注意点を徹底解説|玄関・室内の…
費用の幅が大きい理由は、建具のグレード・開口部の加工有無・既存枠の状態によって変わるためです。 複数社から見積もりを取るのが損を防ぐ一番の方法です。
リフォーム費用の相場を把握したい場合は、「リショップナビ」や「ホームプロ」などの一括見積もりサービスで比較するのがスムーズです。1回の入力で複数社の見積もりを取れます。
木製建具は温度と湿度の変化に弱く、特に梅雨時から夏にかけてドアが重くなったり、逆に冬に隙間が大きくなったりすることがよくあります。 これは木材が膨張・収縮する自然な現象です。意外ですね。
参考)室内ドアが傾いている場合などに建て付けを調整する方法 - L…
調整方法は建具の種類によって異なります。
開き戸(丁番タイプ)の場合:
参考)【ドア修理・メンテナンス】ハピア アウトセット吊戸 扉の調…
吊り引き戸の場合:
造作建具では、ホゾ構造で組まれた框(かまち)が強度を保っていますが、保管状態が悪いと10〜20mmのねじれが生じることもあります。 吊り込み前の保管場所と保管方法には注意が必要です。
LIXILの公式サイトでは、丁番タイプ別の調整手順が写真付きで解説されているため、自分でメンテナンスしたい方に役立ちます。
「自分で吊り込みできないか」と考えるリフォーム志向の方は少なくありません。実際、既製品のドアは取扱説明書が付属しており、手順通りに作業すれば取り付けできる設計になっています。
ただし、DIYが適切かどうかの判断基準があります。
ガラス入りドアは特に重量があり、吊り込み時に2名以上での作業が推奨されています。 1人で無理に作業すると転倒・破損のリスクがあります。これは危険ですね。
参考)幅広上吊り引戸 アウトセット納まり施工のポイント [全編]|…
また、吊り込みに失敗して枠に傷を入れると、枠の交換費用が別途数万円単位で発生する点にも注意が必要です。迷った場合は職人に依頼するのが結論です。
吊り込み後のトラブルで最も多いのが「図面通りに取り付けたのに使い勝手が悪い」というケースです。 図面が正しいからといって、現場の状態と一致するとは限りません。そのため現場での最終確認が不可欠です。
見落とされがちな確認ポイントを整理します。
参考)https://reform.cainz.com/knowledge/common/8246
リフォーム会社に依頼する場合も、吊り込み完了後に施主自身が開閉テストをして確認することが大切です。引き渡し後に気づくと追加費用が発生する可能性があります。
吊り込み工事の品質を後から確認したい場合は、建具のメーカー保証書(多くは1〜2年)とリフォーム工事の保証内容を照らし合わせて確認しておくと安心です。
カインズリフォーム:建具リフォームの費用・種類・選び方を徹底解説
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 穴・傷の補修(1か所) | 1万5千〜4万円 koma-reform |
| 建具のみ交換(枠はそのまま) | 5万〜10万円 e-g48 |
| 枠ごと全交換 | 20万〜30万円 e-g48 |